20170105年賀 施設長挨拶  口分田政夫

酉年

今年は酉年。酉といっても色々あります。ゲージのなかで人工的てきな照明を浴びて、大きくなっていく酉。農家の軒先で眼光鋭く、餌をついばむ酉です 。朝靄の中で、コケコッコーといななく姿は、すがすがしさを感じます。また、暖かい卵を産み出します。今年は、いななく年であり、生み出す年にしたいと思います。

年賀の行事

今年も、年末年始の行事ご苦労様でした。おせち料理、びわこ神社、書き初め、職員の皆様が熱心に取り組んでいただいたこと感謝しています。

目標

施設の目標は、重症心身障害の方を中心に、障害のある方が、内面的に充実感を感じて生きていくことを、支えることを目指します。また、職員がやりがいを持って、楽しく働けることを目指します。施設の利用者に目を向けると、高齢化、重症化、地域在宅支援の課題が迫っています。また、具体的には、有目的地域支援ベッドの活用、外来地域療育等の増築、基本的インフラとし て、電子カルテLANの更新。自家発電の更新があげられます。  これら事業を推進するために、育成評価プログラム、個別支援プログラムがあります。

PDCA を回す

個別支援プログラム、育成評価プログラムは半年に1回のものです。しかし支援は毎日続きます。これを繋ぐものとして、PDCAのサイクルを毎日回すという方法論が有効のような気がします

PDCAとは?

PDCAのPは、プラン 計画する、Dは DOで実行、CはChekで検証、AはACTIONあるいはADJUST 改善あるいは 調節です。日々の仕事 例えば、体位変換、更衣、おむつ交換、食事介助、入浴介助、あるいは投薬などです。重要なのは検証です。投薬は手順通りにできたか?誤嚥はなかったか。です。できていなければ、ACTION で改善します。また、ADJUSTで、二人介助等の調整提案を出します。こうして次のPLANに反映させるのです。

数値に落としこむ

PLAN計画を検証で可能なもので代表させる、という方法論を使います。例えば、忙しいサラリーマンにとって、子どもとの時間を共有する、ということは大切なことです。しかし共有するでは、検証するときに抽象的過ぎて難しいPLANとなります。そこで子どもと月に3回は一緒にお風呂に入るという計画にします。お風呂に入ることだけが時間の共有ではないのですが、これが達成できれば、他の共有も達成できている可能性があるからです。病棟で姿勢を検討する、食形態を検討する。などは、PLANとしてやや曖昧です。年に3回は検討する、NST の会議で年に2回は検討する、などであれば検証可能です。このPDCA のサイクルを、毎日、あるいは月に1回個人で、チームで、組織で回していきます。そして利用者の視点で、PDCA を回していくことも大切です。計画をたてるとき本人は今日なにをしたいと思っているだろうかを想像してみることは重要です。

 利用者の視点で ゆさぶりひきだし確かめ会う 確かめ直す

 びわこ学園で語り継がれた、ゆさぶりひきだし確かめ会う、確かめ直すは、療育のPDCAです。揺さぶる、の中に、PLAN 計画と実行の一部が、引き出しは、まさしく実行です。確かめ会う、確かめ直すがChek 検証とACTION ADJUST改善、調節の二つの要素が入っています。療育やケアにもこのPDCA サイクルは有効です。ACTIONやADJUSTの時には協力し会うという視点が必要です。みんなでこのPDCAのサイクルを助け合いながら回して、目標の達成を目指します。

最後に

今年が酉年、卵を産み出すように、職員が協力してなにかを生み出す年にしていきたいと思います。