施設長コラム
施設長コラム
新型コロナ後の生き方を考える
2020-06-22
(1)「離れること」と「離れないこと」
ソーシャルディスタンス、すなわち人と人とが離れることが今社会で求められている。もちろん新型コロナ感染予防の立場からである。以前のように、人との距離が、雰囲気を感じあえるところまで戻れないもどかしさを感じる。でもディスタンスは重要だ。
そんな中で「離なれず、着実にできることを継続」という新聞記事を目にした。京都新聞6月16日 呼吸内科医名取医師のコラムだ。「・・それは、苦しむ人がいる現場から離れずに、自分ができることを着実にし続けることだ。・・・・医師になり患者さんがいる場所が私にとっての現場となった。そこから離れなければ、判断を大きく誤ることはない。・・・」名取医師は続ける。「あまりにも複雑で一筋縄ではいかない現場。困難に立ち向かうための知恵とエネルギーを与えてくれる想像力の世界。私はこれからもその間を行き来しながら、歩み続けるのだと思う。」
「離れる」ことを求められる時代に、「離れない」ことを決意する、この両方の視点こそ、今新型コロナ後の社会では求められている。びわこ学園医療福祉センターの職員力を合わせて、入所利用者や外来利用者との現場を「離れず」、新型コロナウイルス後の新しい社会に立ち向かっていきたい。(びわこ学園医療福祉センター草津 施設長 口分田政夫)